天台宗開宗千二百年(法話第3話)

 天台宗は平成18年1月26日に開宗1200年を迎えます。延暦25年(西暦806年)の1月26日に、時の桓武天皇は伝教大師最澄様の奏上に応え、天台宗に年分度者(修行僧)2名を勅許され、ここに天台宗が国家に認定されました。
 伝教大師様の願いは、単に新しい宗派を立てるということではなく、日本中の仏教が協力して人々を導こうということです。伝教大師様は「一目の羅、鳥を得ることあたわず。一両の宗、何ぞ普く汲むに足らん。(一目の網では鳥を捕まえることができないように、一・二の宗でどうして全ての人々を救うことができるだろうか。)」と述べられております。
 全ての人々を仏国土へ誘うために、この世を仏国土のようにするために、比叡山に、法華経・密教・坐禅止観・戒律という四宗融合の教えの天台宗を開かれたのです。
 後に、慈覚大師円仁様により、天台密教(台密)が充実されると共に、浄土の教えが加えられ、文字どおり、天台宗は日本仏教の根本を為すにいたりました。

2006-01-10 涅槃会について(法話第4話) 除夜の鐘について(法話第2話)
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